3時半を過ぎた頃、遠くから音が聞こえてきた。外に飛び出して上空を眺めると、夢にまで見たパシフィック・ウィングスの小さな機体が目に入る。着陸してくれるのだろうか。
機体は、雨の中順調にハナ空港の滑走路に着陸した。まるで、私たちが呼んだタクシーのように。飛行機から降り立ったパイロットたちは、朝飛び立った男性2人だった。
「ホノルルに行きますか?」
どしゃ降りの雨の中空港ロビーに走り込んできたパイロットの1人に尋ねると、笑顔で
「ホノルルに行きますよ!」
彼らと一緒に男女カップルの乗客がハナ空港に降り立ったのだが、私たちがウクレレを抱えて弾いていたので、彼らはウェルカム・バンドだと思ったようだ。
「イエ〜イ、いいねえ」と喜んでくれた。
そんな勘違いも今となってはどうでもいい。「やっとホノルルに行ける!」思いで私たちは大喜びだ。2人のパイロットは、びしょぬれのまま搭乗手続きを開始し、名前の確認、そして乗客の「体重」の確認を行う。私たち以外の乗客2名は、150キロほどの巨体のハワイアンだった。飛べるのだろうか。
そんななか、Sさんが「I am 79」と茶目っ気たっぷりに答える。
「年齢聞いてませんから」とオモさんのつっこみ。みんな元気を取り戻していた。
およそ5時間遅れで出発することになったホノルル行きパシフィック・ウィングス100便。まだ降りしきる大雨のなか、私たちはついに搭乗することになった。
「操縦席のすぐ後ろ一列目には子ども2人と大人1人を乗せてください。残り4人は前方から空きのないようにつめて着席してください」
そう指示され、私たちは機内になだれこんだ。一列目のみ一応3席あるが、後は2席×3列。つまりこれは9人乗りのプロペラ機だ。最後列には、巨体のハワイアンが2人。何度も言うが、これで本当に飛ぶのだろうか。